ヨイコノミライ

なにを今更…と言われるかもしれないが、どうか許してほしい(誰に謝っているのか)。なにかと「げんしけん」と並べられるマンガ。ちっとも似てないんだけど、確かに並べてみたくなるな。というわけで並べてみます。
この2つの作品、作中人物は同じような行動、たとえばオタトークをしていたり本作りの相談をしていたりするのに、「げんしけん」なら、なんかこういうのあったよね、ちょっといいよね、という気分にもなるが「ヨイコノミライ」ではならない。もちろんそういうふうに描いてるのだけど、「ヨイコノミライ」には「げんしけん」と違ってその世界に生きるオタクの共通認識というか世界観が提示されないから余計にそう感じるのかもしれない。たとえば「くじアン」が流行っててそのコスプレをさせる、みたいな描写やオタトークの展開から「げんしけん」世界のオタクトレンドは推察されるが、「ヨイコノミライ」では推察不可能。物語に必要ない部分として割愛されているというとこか。
オタクは自分らの世界観を投影することで無理なく物語世界に入れたり痛さを追体験できるけど、非オタクには絶対的に読めないマンガかも知れんなこれは。オタクの内面をリアルに描いたマンガという評価には賛同するけど、読み手に条件が揃わないとそのリアリティは感じられないだろうなー、という感じ。非オタ友人に読ませれば「ちっとも面白さが分からない」とか言われて作中人物の受けるオタク差別がリアル体験できるカモ!(うれしくない)
ストーリーは「げんしけん」ではまったくなく、どっちかというと「サユリ1号」的に展開中…?よく分からんが。
いろいろ言ったけど、ちっともクサしてないです。とても面白いマンガだ。若オタに押し付けてでも読ませたいマンガ。僕は桂坂先輩が好きです(関係ない)。